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博麗霊夢は死にました

circle/creator:いまりか/しあ


魔理沙×霊夢
小説本/新書/東方紅楼夢7(2011/10)
ざっくり紹介:
タイトル通り死ネタ。でも幸せになれる本。ほっこり泣きたい人におすすめ。表紙デザイン携わりました。

以下ネタバレ含むレビュ

博麗霊夢が死んだ。

冒頭からいきなりかまします。

対になってる『霧雨魔理沙は死にました』との共通点は開始1行目からタイトルのキャラが死んでいるという。ちなみにストーリーに互換性はないので片方1冊でも充分読めます。
読み始めからのインパクトがすごいですが出落ちじゃないのが良い。

この作品の主人公は東方キャラでなく一応オリジナルキャラの少年ということなのですが特に違和感無く読み進められます。
いかに霊夢が幻想郷に生ける皆から愛されて天寿を全うしたか、主人公の父や祖父は恋までしていた…という。父に至っては年の差をモノともせず。
イイ。これはいい愛されいむだ。
ここでするっと流しがちになるこの父と祖父は後で重要な立ち位置になります。
なぜ博麗霊夢と大して関わりのないこの少年に魔理沙の記憶がなだれ込むのか。ラストで一気に明かされる展開が一番の胸アツ…!
レイマリですが若干のNTR要素があるので苦手な方は鬱になるかもしれませんが、私はそれでもこれは本当にハッピーエンドだと思います。

霧雨魔理沙。
お前は無力なんかじゃなかったよ。

魔理沙が欠けることによって霊夢は少しづつ弱ってゆく。
本当は傍にいるのに、一番近くに居るのに、『魔理沙』として支えることは出来ない。魔理沙としては無力な存在として一生を終える魔理沙。
ううん書いていてややこしいな。魔理沙ではあるけど霊夢にとっては猫であり魔理沙ではない。
霊夢にとっての魔理沙はずっと前に居なくなってしまって目の前に居る魔理沙は魔理沙じゃない。猫として魔理沙は傍に居るけれど『魔理沙』は傍に居ない。
だから魔理沙は自分を無力な存在とするしかなかった。魔理沙は。
魔理沙は無力のまま霊夢は死んだ。霊夢が死ぬ直前それを、否定する機会が来た。でも魔理沙はその、ずっとずっと、猫になったときから望んでいた機会を自ら捨てた。霊夢の為だけにその最後で貴重な機会捨てる事を選んだ。
いや、ある種『霊夢の為』というのはなにより魔理沙の為だったと私は思う。霊夢も魔理沙であることを確認したかった、霊夢の意思でそれを聞いたはずだ。
魔理沙が猫のフリをしたのは魔理沙の『霊夢を傷つけまい』としたエゴでしかない。魔理沙を魔理沙と気づけなかった自分を責める、そんな終わりにしたくなかっただけの。
それでも、魔理沙は『霊夢の為』に『無力な存在』として終わらせた。霊夢は魔理沙のただ一つの生きる意味で、何よりも大事な人だったから。
魔理沙は無力を良しとして霊夢の一生の終わりを見届けた…。
なんてやつだ。霊夢の初夜に付き添ったのも変態だと思ったがド変態だ。褒めてます。
でもやはり魔理沙は無力ではなかった。それは先に引用した少年のセリフ。
それでも猫としての魔理沙は霊夢を支えてきたし、霊夢は幸せなまま一生を終えることが出来た。
途中霊夢が死にそうな程に衰弱したそのきっかけも魔理沙であるが、霊夢の人生に灯火を与えたのも魔理沙なのだ。
霊夢が明るく幻想郷の太陽として有れたのは、夫を迎え、子孫を作り、幸せな生を全う出来たのは、魔理沙の存在があってこそなのだ。
それは霊夢にとっての魔理沙と猫になってしまった魔理沙の両方の存在を指し示す。

ああ、本当に魔理沙は霊夢のためだけに生きていた…
レイマリ…レイマリすばらしいよ…いやマリレイか。どっちでもそれは真実と誰かが言ってたな。

もう一つ救いだったのは魔理沙の血筋のものが当代の博麗の巫女と結ばれたこと…でしょうかね。
なんだか上手く言えないんですけど、霊夢は魔理沙の全てで、魔理沙は霊夢の支えで。
そんな何者にも代え難い関係であったけれど結ばれることは叶わなかった。もとより女同士であったし。
それがこういう形ですこしだけ報われた気がしました。私はですけれど。

ーーー
さてちょっと枠から逸れた話なんですが
まりおというキャラがいます。男体化魔理沙としてごく一部のレイマリクラスタを一時期は賑わせました。設定は様々で、If魔理沙から後天的男体化の魔理沙、魔理沙の兄やら…色々。
参考:http://tandol.rejec.net/mario/gallery/
しあさんもその賑わせた一人ですね。
しあさんのまりおの設定が魔理沙の兄でシスコン。霊夢大好き。ってのを知っていたので、ニヤニヤどころの話じゃなかったですねー…はい…
最愛なる妹の魔理沙のために霊夢を口説き落とさなかったのかなあ〜…って思うともうね…